2010年11月14日日曜日

FX-Option のガンマトレードの実験(その③)

SAXOBANK FX での通貨オプションの売買ルールなど

詳しくは、SAXOBANK FX のHPで通貨オプションの商品説明を確認して頂くとして、気付いたことや感想を備忘録的に書きとめておきます。

(まずはコスト面から)
1.オプションのスプレッドが広い
最も小さいEUR/USDのオプションで、16~20ポイントのスプレッド。はっきり言って広いです。IV13%、残期間1カ月程度のATMでスプレッドのプレミアム比は10%程度。
例えば、200ドルのものを210ドルで買って、190ドルで売るようなもの。銀行窓口の外貨交換手数料をも大幅に超えます。そこまでいかないにしても、もう少しなんとかならんかのぉーという感じです。CMEの通貨オプションを使えばこの点は解消されますが、1枚の規模が大きいため現実的ではありません。

2.スポットの取引にミニマムチャージが存在
1,000通貨単位で売買可能だが50,000通貨単位未満は1回の売買につき7ドルの手数料が発生する。オプションを10万通貨の小ロットでは、1回のデルタヘッジ10,000通貨単位程度になるので、毎回ミニマムチャージが発生する。これを避けるには、オプションを最低でも50万通貨単位で売買する必要があり、初心者の挑戦にはややハードルが高い。
かなり悲しい。というか、もう少し間口を広げてはどうだろーか?もしくはsaxo以外に競合がでてきて欲しいものである。

(取引ルールについて)
3.現物オプションであるということ
これは日経オプションの経験者へのメッセージになるが、通貨オプションは現物オプションであるということ。日経平均という指数オプションの場合、(権利行使が)SQ決済が差金決済となるが、現渡しとなる。例えばPut1.4000を売り建てて1.3900で満期となった場合は、買値が1.4000の現物(Spot)ポジションに置き換わる。つまり反対売買を行う手間が発生するということ。さらに、オプションに関係ないがEUR/USDの場合円転のコンバージョンも必要。
※SAXOの場合、権利行使発生時の現渡し分スポットの反対売買~円転コンバージョンを自動で行ってくれるサービスがあるが、0.5%の手数料が発生する。ガンマトレードなどSpotでヘッジをかけたポジションの場合はヘッジ分のスポットは当然ながら対象ではないので、どの道、反対売買は発生するので、あまり必要性を感じないサービスと思う。

4.満期日について
満期日表示はNY時間として認識すべき。
例えば、満期=2010/11/30のケースではNY時間(EST)の2010/11/30 AM10:00がカットオフタイム。日本時間では(米国冬時間の現在は)、11/30の24:00、つまり12/1の00:00となるので、EXCELなどで管理する場合残期間がまる1日ずれてしまわないように注意が必要。

5.オプションの売買制限
満期日の朝07:00(NYクローズタイム)以後は反対売買不可。権利消滅狙いでオプションショートする場合は要注意。当然ながら満期直前のガンマ(セータもだけど)はデカくなる。ショートストラングルをやるほど根性坐ってないので個人的には関係ないのだが。

(プライサについて)
6.IV(Implied Volatility)の表示について
オプションボード(価格表)にIVが表示されるがこれはask-bidの中央値を使って算出してる模様。プレムミアムの下限はBid=0なのでその際にもしかしたらIVがずれるのかも知れない。IVありきでask-bidの提示ならば問題ないはず。

7.Risk管理パラメータ(ギリシャ文字系)
修正ブラックショールズ式ベースの自作プライサと比較してみた。(自作プライサは金利はLibor金利を使ってる。)
たぶん、ほぼ同じ数字が出てくるのでこれでいいと思う。ただ、saxoの発注画面にあるプライサは、(EUR/USDの場合)デルタとガンマの単位がEURで、ベガとタイムディケイの単位がUSD、なぜなのかはわからないけど(考えると頭が混乱するので)、IVだけ見て後は自作プライサで管理した。

(必要資金について)
8.証拠金
たぶんスパン方式ではない。と思う。
※以下、詳細未確認につき実弾でチャレンジの際は直接FXブローカーさんに確認のこと。
詳細未確認だが、デルタを使ってスポット換算して証拠金計算の模様。したがってデルタフラットの場合は片側の証拠金のみでOKと思う。
とくに、ポジティブガンマのガンマトレーディングの場合、オプション購入費を払ってしまった後は基本的に証拠金は殆ど発生しない。デルタヘッジまでのデルタがずれてる間の分と注文時の証拠金は発生。指値注文を複数置く場合などはその分証拠金が拘束される。

9.今回の実験で使った証拠金は、
これまた未確認なので注意が必要ですが、
・Call購入費用が、1890ドル(15~16万円)
・最大で50100ユーロだったヘッジSpot注文時に一時的に12万円くらい。(これも分割すれば大していらないが、、、)
なので、デルタのズレや(たぶん証拠金は発生しないか、あっても3-4万)、不足の事態に備えたとしても30万円も口座にあればかなり余裕だろう。
Spotのみの証拠金管理の考え方とはかなり異なる。
と、思います!
※(想像含むので)実弾で発射する前に、ブローカさんのルール詳細確認の上で!


と、気付いたことはこんなとこです。
今週の作戦ですが、だいぶ長くなってしまったのでサックリと。
・まずは、わかり易くするためにデモ口座をリセットしました。
・明日もアサイチでポジション作ります。
・資金サイズは同等にして残期間短めのややアウト(OTM)を建てようかと。20~30枚程度になるのかしら?
・先週と少し違う相場観を元に、今回は少し戻してから下に向けてドタバタを期待してのCallでやってみたいと思ってます。この辺のこころは(なぜCall?)は、また今度書いてみたいと思います。先週はATM、今週はややOTM、同じCallでも少し狙いが違います(ホントか!?)

次回は、考え方や必要知識、必要ツールなどについて書いてみたいと思います。
ただ、こうやって文章で書いてみると、(紙と鉛筆使って対面説明するのと違って)なかなか難しい。
参考書の紹介で終るかも。。。

お薦めのオプション教科書はコチラ、第2章がオプション。
http://www.simplexinst.com/database/index4.htm
今週やったのは、「2.2.5 タイム・ディケイ vs. ダイナミック・ヘッジ」と
「2.4.2 ポジティブ・ガンマ」をほぼそのまんま。

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